情報通信
HAPSなど次世代通信インフラの設計シミュレーションを高精度に
第5世代移動通信(5G)の高度化、そして次世代の6Gを見据えた研究開発が加速している。通信業界ではいま、空と海、宇宙をもカバーする非地上系ネットワーク(NTN)の構築ならびに無人航空機(UAV:ドローン)の活用が、将来の社会基盤の要になるとして注目されている。
それら次世代ネットワークの研究はしかし、課題を有する。高度な3D都市モデルの活用や、絶えず変化する動的シミュレーションが極めて困難である。そのうえ、衛星やドローンといった移動基地局や端末間の複雑な電波伝搬、および建物など障害物による影響を、高精度かつほぼリアルタイムに予測・評価する手法が求められているという。
丸文は17日、先ごろ販売代理店契約を締結した仏Siradelの無線シミュレーションソフトウェア「InoWave」や、高精度3Dジオデータの提供を開始した。これにより、MIMO・RIS・UAV・HAPS(成層圏通信プラットフォーム)・NTNなど次世代通信技術への高度な対応、高精度な3Dシミュレーションとデジタルツイン、外部ツールとの柔軟な連携が実現されるという。
「InoWave」は、ワイヤレス通信シミュレーションを通じて、Beyond5G/6Gなどの研究開発を支援する。次世代インフラの実証実験、および通信キャリアや自動車メーカーの研究開発チーム向けに設計されている。NTNやV2X(車車間・路車間・歩車間通信)、UAV通信やセンシング等の次世代無線技術を高精度な3D環境でモデリングし、シミュレーション評価することを可能とする。
NTNやドローンといった動的かつ広域なネットワークの研究では、予測不可能な要素が数多く存在するという。同社は、Siradelが持つ電波伝搬解析技術と、精緻な3Dジオデータを研究者に届けることで、シミュレーションの確実性を高め、次世代通信の最適解を導き出すプロセスを力強くバックアップしていく考えだ。