仮説構築力・価値提案力向上に資する生成AI活用ツールを社内展開

当社のスペシャリティ事業は高付加価値製品を提供するだけではない。ニーズや用途ごとに異なる課題に向き合いながら、「どの技術を、どの価値として、どの市場に届けるのか」を構想し、いち早く顧客に提案することによる競争力の向上をめざしている――

その実現には、仮説を立て、素早く顧客に提案し、フィードバックを得ながら磨き上げていくプロセスにおけるリードタイムの短縮が不可欠だ。こうした考え方を、研究開発・マーケティング・営業を含む価値創出の現場へ浸透させていく必要もあるという。UBEは、顧客への価値提供速度アップを目標に、社員一人ひとりの仮説構築力と価値提案力を高めるため、生成AIを活用した独自の支援ツールを開発した。

今年3月から全社展開する予定である、同ツールは、2024年に初めて自社開発した安全支援プラットフォーム「あんぜんボットくん」で培った生成AI技術を活用して開発したものであり、社内の有識者と検討を重ねた"独り問答"観点をプロンプトに採用した。「すぐに答えを提示するのではなく、問いかけを通じて社員自身の思考を深める」設計が特長だ。

社員は、検討中のテーマやアイデアについて、いわゆる「壁打ち相手」となる同ツールと対話することで、あらゆる公開情報を活用しながら、思考の深掘りや論点整理などを効率的に行える。これにより、提案の精度向上とスピードアップを実現し、一定水準のアウトプットを迅速に提示することが可能となる。そのアウトプットを起点に、社内関係部署や顧客と対話を重ねることで、より短期間で目指すゴールに近づけられる。

そして、スピードと質の両立が期待されるという。同社は、当該ツールの活用を通じて、社員一人ひとりが自ら考え、周囲と共創し、「やり抜く」行動が自然に生まれる組織風土の醸成を継続的に進めるとともに、自社のパーパスである「希望ある化学で、難題を打ち破る。」の体現をめざす考えだ。