医療用製品はその性質上、流通過程を含め安定した供給が求められる。医療機関や在宅ケアの現場では近年、医療用製品需要が多様化・細分化している一方で、働き方改革などを背景とした、物流網にかかる社会課題の影響が危惧されている。
物流業界では2024年問題――原則月45時間以内・年360時間以内といった労働時間の上限規制――に象徴されるドライバーの労働環境の変化や人手不足が深刻化していて、ひいては医療メーカーにおいても、医療用製品の「安定供給」といった最重要課題に直面しているという。アルケア、川本産業、JMS、日本シグマックスは、国内物流における医療用製品の共同配送を今月3日に開始した。
4社がそれぞれ個別取引先へ商品配送していたトラックを一本化することで、貨物車両台数の削減、輸送の積載率向上、ドライバー不足の軽減、物流コストの抑制、二酸化炭素削減による環境負荷の低減などへの寄与が期待される。共同配送について、今後取引先や対応エリアのさらなる拡大を検討していく。
今回の取り組みは、竹虎、白十字ほか1社を含む医療メーカー7社で24年8月に設立した医療流通対策研究会において、物流課題を最優先事項に各社が持つ知見を結集して、物流プロセスの改善を図り、医療用製品の安定供給を一層強化することを目的としている。物流の効率化に対応するための、医療用製品の安定供給体制の維持・強化を最重要課題としている。
そして、共同物流倉庫の利用および効率的な輸配送を実現するための情報連携(物流システム開発)などを将来的な構想としている。同研究会では、持続可能な医療・ケアを実現するため、これからも多様なパートナーやステークホルダーと共創しながら、社会課題の解決に力を尽くしていく。これはこの研究会における協業の第一歩であり、今後も医療用製品の安定供給強化の側面から、持続可能な医療・ケアへの貢献を目指すという。