青果卸市場業務DX、従来比9割超の精度で分荷作業を自動化

青果物卸売市場での分荷(集積品を出荷先へ仕分け)業務は現状、アナログかつ属人的だ。電話・FAX・手書き等による作業があり、担当者個人の暗黙知が共有されていない――

現場観点では長時間労働や作業ミス、経営観点では次世代の担い手確保、生産性・品質の向上が課題になっているという。NTT AI-CIXは、青果物卸売市場における分荷業務をAIにより自動化する「分荷自動化サービス」を開発し、実証実験にてその有用性を確認したことを今月8日に発表した。当該成果を踏まえ、神明HDは、グループ内青果卸売会社への分荷自動化サービスの導入を決定した。

これまで神明HDはNTTと農産物流DXの実証実験(2021年11月ニュースリリース)を進めてきており、その取り組みの成果の第一弾として今回、NTT AI-CIXは、東京シティ青果にて、AIを活用した分荷業務の自動化に取り組み、高い精度による分荷業務の自動化を実現した。同サービスは、分荷案の自動生成と伴走支援とを特長とし、分荷業務時間の削減および属人的業務から脱却した組織的業務継続といった導入効果を現す。

実証実験では、営業担当者が持つ注文者の要望や品目の特性といった情報、ノウハウをAIに学習させ、それらを考慮した分荷案をAIで自動生成、その精度を検証した。結果、ほとんどの品目においてAIにより自動生成した分荷案が、営業担当者による分荷結果との比較で9割超の精度を達成した(NTTコンピュータ&データサイエンス研究所の需給マッチング技術活用)。

新しい品目での利用や、産地リレーが発生する場合においても、簡単な設定とAIによる履歴学習により、早期に高い精度が得られたという。同社は、神明グループの青果卸売会社への分荷自動化サービスの展開を'26年より順次進めていく。デジタル空間で農産物を需給調整する"仮想市場"の具現化に向けて、物流の最適化にも取り組んでいく構えだ。