SDV向け高性能コンピューティング基盤にてL4自動運転をも視野に

全国で交通事故をなくす。地域の交通弱者を救う。ドライバー不足という社会課題を解消したり、スマートなモビリティ社会を実現したりする。目的は色々でも必要な技術は自動運転および柔軟かつ迅速な機能追加・変更等に資するソフトウェア定義車両(SDV)で共通している。

自動運転レベル2(L2:部分自動運転/運転支援車両)、レベル3(L3:条件付き自動運転)、レベル4(L4:高度自動運転)といった定義の下、日本ではデジタル庁が「自動運転の社会実装に向けた施策の取組状況、及び、今後の検討スケジュール」(PDF)をまとめていて、SIP「スマートモビリティプラットフォームの開発」や、新東名におけるトラックのカルガモ走行試験などが始められている。

今月16日(ドイツ時間)、インフィニオンレノボは、次世代自動運転の加速に向けた協業を強化するとした。後者の主力自動運転ドメインコントローラーユニットAD1およびAH1が、前者のAURIXファミリーマイクロコントローラーを活用し、先進運転支援システム(ADAS)、エネルギー効率、車載ネットワークにおける高速データ通信をサポートするという。

この度の協業は、SDVにおけるAI統合を可能とする、インテリジェントで高性能なクルマのコンピューティングプラットフォームの実現を目指している。コネクテッド・安全・スマート車両開発用のスケーラブルな基盤を構築し、L2からL3、L4に至る自動運転を支援する、共同ソリューションは開発サイクルの短縮、柔軟性Up、信頼性の強化を達成してSDVアーキテクチャへの移行を加速するよう構成されているという。

両社は、各種IT分野におけるエコシステムパートナーシップを強化し、自動車バリューチェーン全体でより多くのパートナーと緊密に連携していく。先進的な基盤技術の組み合わせによる、持続可能なモビリティの新時代に向けた協業を拡大していく考えだ。