エンタープライズIT・デジタル化推進に要る組織能力をすっかり診断

DXやAI活用を背景にIT部門の役割は高度化・複雑化している。変化への対応で多くの企業は多様な施策を打っているが、それらはおよそ部分的ないし表層的で、再び同じ課題に直面することも少なくない。組織全体の視点で抜本的な改革に取り組むことが、持続的な成長と競争力強化につながるという。

NRIは12日、企業のIT・デジタル化推進に必要な組織能力を網羅的に診断する新サービス「MID Lens(ミッドレンズ)」を開始した。これはAI活用やデジタルデリバリーの民主化(高度専門人材に依存せず、自動化ツール等を活用して誰もが安全迅速にソフトウェアを利用者へ届けられる)などの最新トレンドを含めて、上記推進やIT運営に関わる組織能力の現状把握、課題特定と施策立案に寄与する。

中長期の方向性を描く機能(ストラテジ)、推進する機能(マネジメント)、各プロジェクトを実行する機能(ケイパビリティ)を隅々まで診断し、組織の現状を的確に捉える。同サービスでは、従来サービスの豊富な知見とノウハウを統合し、設問項目を刷新――AI時代に求められるIT・デジタル組織能力を多角的に診断――デジタル及びIT戦略・ガバナンス、人材・組織、データ・AIマネジメント、システム開発、イノベーションなど広範な領域をカバーする。

全120項目の設問を通して、組織全体の現状を網羅的に評価する。対象企業・部門へ必要に応じてヒアリングをしつつ診断を実施し、その結果に基づき、課題分析から具体的な施策立案までを一貫して支援する。

上記診断は豊富に有する最新の他社ベンチマークから、各業界内における顧客企業のIT・デジタル成熟度と立ち位置を客観的に把握可能とする。それは2~3カ月で完了し、迅速に組織の現状可視化と具体的なアクションへの移行をサポートするという。新サービスの提供を通じて、同社は、これからも企業のIT・デジタル化推進に貢献していく構えだ。