エンタープライズITシステム運用を第三者視点で改善しROI最適化

マルチクラウドやハイブリッド環境など高度なしくみの普及により、法人向けITシステムは一層複雑化している。昨今、旧来の人依存型運用は品質低下やコスト増の温床となり、システムの規模拡大や長期使用に伴う属人化・ブラックボックス化により、素早いインシデント対応が困難になるケースも増えている。

そこで"AIOps"手法や自動化ツールが進展し運用の効率化・高度化を実現する有効な手段となりつつある。しかし本来、そのような手法を導入する前に、運用プロセスや体制を棚卸して現状を可視化し、目指すべき運用モデルを定義し、課題を明確にする必要がある。これを怠ると充分な効果が得られないうえに、導入後も評価やチューニングを繰り返す継続的改善サイクルを維持できなければ、成果は一時的なものとなり、早々に形骸化してしまうという。

TISは11日、企業におけるシステム運用の効率化と高度化を支援する「運用高度化コンサルティングサービス」の提供を開始した。①運用高度化戦略立案サービス、②設計・実装スポットコンサル、③運用改善評価からなる新サービスでは、従来型システム運用における安定稼働・障害対応といったシステムを止めないための"支える運用"に加え、変化へ柔軟に対応できる持続可能な運用を構築し、ビジネス成長に寄与する"価値を創出する運用"を実現する。

先進技術による運用・保守プロセスの自動化・標準化で作業負荷を軽減、第三者視点で運用のあるべき姿を提案、投資効果試算と導入後評価で企業のROIを最適化――を特長とする。新サービスについて、各種ツールベンダー等との協力体制を強化し、システム運用に関する先進知識のキャッチアップを行っていく。

来年3月末までに、低価格かつ短期試用可能な簡易アセスメントメニューの提供を予定している。同社は今後も、企業のシステム運用をモダナイズし、ビジネス価値を生み出す運用への転換を支援していくという。