コミュニティユーザーたちが場所由来の調査を願い叶える仕組みを実証

近ごろモノやサービスを買う際のウェルビーイングが重視されつつある。地元での買い物や飲食、地域貢献を意識した購入行動がウェルビーイング向上に寄与するとの報告がある。一方、日本国民の4割が孤独感を抱く、デジタル化の進展によって人との接点が減る中、社会的孤立への懸念が高まっているという。

三菱総研の調査および内閣府の調査を引き合いに上述の現状や課題を指摘している。TISオプテージは今月13日、ファンコミュニティ上でユーザーが調査依頼を投稿すると、別のユーザーがその調査依頼に回答することで報酬を受け取れる――共創型コミュニティのさらなる価値向上をめざす――プラットフォームの構築に関するPoC(概念実証)を開始する。

『願いよ実れ!ネガイナホ』のキャンペーン名にて9月30日まで、「ユーザー同士が場所に紐づく調査依頼を叶え合う仕組みの有用性」と「新しいユーザー体験によるコミュニティ活性化とロイヤリティ向上への効果」を検証する。

前者は「人と人がやさしさや想いをやりとりできる仕組み」の実現に取り組んできた。中でも、情報銀行プラットフォーム「ペルソナバンク」は感謝や共感の可視化・循環をめざす構想の中核を担っている。一方後者は「mineo」及びファンコミュニティサイト「マイネ王」を通じて、利用者同士の共創・共助を軸に独自価値を築いてきた。「フリータンク」は余ったパケットを全国のmineoユーザー同士で共有し合うことで信頼や共感を生み出す仕組みとして注目されているという。

両社は今回のPoC実施後、マイネ王ユーザーの同PoC参加状況と、参加後の動向について定量的・定性的検証を行い、それらの結果をもとに「マイネ王」のレギュラーコンテンツ化の検討を行う。レギュラーコンテンツ化の際には、ユーザー間での課題解決だけでなく、ユーザーの課題を起点とした他事業者との連携にも取り組む考えだ。