情報通信
柔軟かつ高精度な名寄せツールでID統合管理システム構築をサポート

大学・教育機関内に分散するIT(情報技術)システムのID情報を一元管理する際、名寄せが課題となる。名寄せ機能を独自開発するとすれば、初期開発コストがかさむことに加え、改変やバージョンアップ時にも費用の生じることが課題になるという。
サイオステクノロジーは、大学・文教分野向けソリューションとして、ID統合管理システムの構築を支援する名寄せツール「ID Merge Tool」を開発し、これを今月15日に提供開始した。柔軟なデータ入力、高精度な名寄せロジック、パラメータによるカスタマイズ、管理者による最終確認を特徴とする――同ツールの使用により、学内にある複数システムのID情報の名寄せ作業の効率化とコスト削減ができる。
一次判定(完全一致): 西暦生年月日と漢字氏名などの項目で確実に人物特定。二次判定(Jaro-Winkler類似度): 西暦生年月日+漢字・かな・英字氏名の文字列の類似度をスコアリングし候補を抽出する。同ツールは、取り込み用CSVデータとメタLDAPを比較し、同一人物であるか判定する。同一人物と判定されたデータは所定の設定に基づきデータ加工が行われるため、運用の手間を大幅に削減できる。
"短納期での実装":名寄せ機能の独自開発が不要となり、迅速に機能実装。"IDの重複発行の防止"。"同一人物に割り当てられている複数IDの抽出"により、どのIDを優先するか確認可能。"運用負担の軽減":手動で行っていたデータ移行作業を自動化し、人的リソースの削減が可能、といった特長を有する。
「ID Merge Tool」を通じて、ID統合管理システムの導入・更改を検討している顧客へのヒアリングを積極的に進め、名寄せに関わる課題を吸い上げ、最適な提案を行うという。同社は、コスト面で名寄せ機能の独自開発に課題を抱えていた顧客へも、同ツールを活用した新たなソリューションを提供していく構えだ。