DWHの力を借りるしくみでデータ活用基盤の構築・運用を簡便に

ビジネスニーズの変化へ素早く柔軟に対応するため、クラウド型データウェアハウス(クラウドDWH)をデータ分析基盤として採用する企業が増えている。大量かつ多種多様なデータを同基盤へ送り込むためには、データソースのAPIやスキーマに合わせ、ETL(抽出・変換・ロード)ツールのジョブ開発――

それによるデータパイプライン(複数データソースから収集したデータを変換し目的地に格納する一連のプロセス)が必要になる。近年、ハイブリッドクラウド環境を運用している多くの企業では、新たなデータパイプライン作成依頼の都度生じる開発期間や費用、運用負荷が課題になっている。その解決手段として、ELT(抽出・ロード・変換)方式への移行が注目されている。

ELTはデータをほとんど加工せずにクラウドDWHにロードし、同基盤の高い処理能力やリソースを最大限に活用してデータ変換を行う。都度開発ではなく、所要最新データが常にクラウドDWHやデータレイクに存在する状態を作れるという。アシストは、米Fivetranと代理店契約を締結し、自動データパイプライン・プラットフォーム「 Fivetran 」の提供を今月15日に開始した。

同プラットフォームはELT方式によりSaaSだけでなくオンプレミスも含むシステム/サービスから多種多様なデータを抽出し、データ分析基盤にロードするまでのデータパイプラインをノーコードで簡単に構築し、運用を自動化する。開発・運用コストの大幅削減、最新かつ信頼できるデータを迅速に活用できる基盤の構築を実現する。

ユーザーに、「完全ノーコードで構築工数・費用を低減」「分析に必要な鮮度の高いデータを提供」「メンテナンスフリーな運用」といったメリットをもたらすという。同社は約2年間蓄積してきた「Fivetran」の知見と経験を活用して、顧客企業におけるデータ活用基盤のモダン化・高度化を支援していく考えだ。