AI活用コンタクトセンターから始まるEX・CX向上と満足度Upへ

顧客接点が多様化している。近年、コンタクトセンターには「迅速かつ的確な対応」「感情をくみ取る共感力」「24時間365日の可用性」「グローバル言語対応」などが求められている。一方で、オペレーターの業務負荷の増大や人材不足、対応の属人化による品質のばらつきといった課題も顕在化しているという。

電通グループ4社(電通デジタル電通総研イグニション・ポイント電通プロモーションエグゼ)は、独自のAI戦略「AI For Growth2.0」に基づき開発した、コンタクトセンター起点で顧客体験(CX)を進化させる「AIコンタクトセンター」の提供を今月3日に開始した。同ソリューションは、AIとCDP(カスタマーデータプラットフォーム)を活用し、24時間365日の即時対応や、顧客一人一人に最適化されたパーソナライズド体験の提供を可能にする。

AIによる定型業務の自動化。音声認識による通話内容のリアルタイムテキスト化と要約、応対履歴の自動生成などにより、後処理時間を短縮する。オペレーター体験(EX)の強化に向けて、ナレッジマネジメントとリアルタイムガイダンスにより、スキルの平準化を図る。新人教育の効率化とスキルアップ、オペレーターの感情分析によるストレス検知と離職率の低下も具現化する。

顧客満足度の向上およびLTV(ライフタイムバリュー)の最大化を実現する、コンタクトセンターで蓄積されたデータをマーケティング施策に活用できるようにすることで、クライアント企業の事業成長に寄与するという。

同グループは、「自動化」だけでなく、人間の判断力や共感力を引き出す「拡張」としてのAI活用を重視しつつ今後もソリューション開発を進めていく。AIと人間の最適な協働モデル、データに基づく戦略的意思決定、顧客接点全体の統合とオムニチャネル化などを図り、クライアントの持続的な成長と企業価値の向上に貢献していく考えだ。