
デジタル化が進展している。昨今、一般事業会社の金融ビジネスへの参入やフィンテック企業の台頭などがあり、金融機関の競争環境は益々厳しくなっている。銀行にとって収益性の高い個人ローンサービスは、スマホアプリの増加や後払いサービスとの競合などに対する――
ローン残高の安定的な維持と新規貸出の促進や他社との差別化に向けて、戦略の見直しやAIを活用した新サービスの開発・導入、既存サービスのさらなる拡充が不可欠だという。
セイコーソリューションズは、テンソル・コンサルティングと、個人向けローン業務を支援する新サービスの開発・提供における協業に合意。銀行をはじめとする金融機関等を対象に、SeikoTrust製品・サービスとAI審査モデル、信用スコアを組み合わせた新サービスの早期提供に向けて開発を進めることを6月30日に発表した。金融機関がより迅速・正確・柔軟な同業務を実現できることを目標とする。
SaaSの「融資クラウドプラットフォーム」に、個人信用情報を取得する「個信サービス」と高度な「AI審査モデル」を統合し開発を目論む。新しいサービスには、「クラウド型融資プラットフォーム」「オンライン完結」「電子契約対応」「自動審査フロー」「柔軟な審査ルール対応」「信用スコア」といった機能の実装を予定する。その導入にあたっては、ビジネスプラン策定支援やローンチ後のモニタリングなどの丁寧なコンサルティングを実施する。
新サービスは、利用中のAI審査モデルの見直しや顧客起点のコミュニケーション強化など、幅広く支援可能なものとする。個人向けローン業務や信用スコア、マーケティングにおける豊富な知見・経験を有する企業と、高度なAI技術と審査モデル構築における確かな実績を有する企業が協業し、それぞれの強みを活かすことで、金融機関の顧客のビジネスの成長やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に貢献するという。