
駅にあるロッカーをより便利なものにする。一方で、いま物流・運送業界で問題となっている再配達回数の削減を実現する。ロッカーの多機能化により駅の物流拠点化を進める会社と、鉄道配送などの新たな物流サービスを提供する会社において、駅の利便性向上をめざす思いが一致しこれが実現したという。
JR東日本スマートロジスティクスと京王運輸は連携して、扉が常時施錠されていてセーフティかつ1台4役(予約・預入・受取・発送)をこなす多機能ロッカー「マルチエキューブ」の受取・発送機能を活用した物流サービスを始めた。6月30日に、専用ECで注文した商品をロッカーで受け取れる新サービス「駅チョク便」を開始し、マルチエキューブ27駅で商品受取を可能にした。
前者が提供している、11:00までに顧客がロッカーに預けた荷物を"その日の内に"東京23区+浦安市のホテルに配送する「ロッカーホテル即配サービス」(利用方法)については、7月1日から対象ロッカー設置箇所を恵比寿駅・目黒駅・大崎駅に拡大。事前にホテルに寄って荷物を預け入れる手間が不要になる、とても便利なこのサービスでは、マルチエキューブに預け入れられた荷物の集荷、および指定されたホテルへの当日配送は後者が行う。
朝10時までに専用ECサービス(Web)で注文された商品――JR東日本沿線、京王線沿線の商業施設、店舗の弁当、惣菜、パン、菓子等200点超が対象――を最短当日17時に受取(一部商品を除き当日23時59分まで)可能とする、「駅チョク便」では、顧客が指定したJR東日本線22駅および京王線5駅内の安心安全なマルチエキューブへ、鉄道を利用した両社の配送員が当該商品を配送するという。
両社は、上述の仕組みをさらなる高みへ、駅を利用する顧客の時間価値の向上につなげていく。そしてこれからも、駅の利便性向上および駅ならびに周辺地域の物流課題の解決に取り組んでいく構えだ。