情報通信
スマートシティの防災力を強化、人々の回遊性や街の魅力アップも

スマートシティは端的に言えば街ごとDXすることである。実際、2019年から東京都港区の竹芝地区において、3者で共同開発したデータ流通プラットフォームを活用し、ITの浸透が街や人々の暮らしをより良くする、各種実証実験などを行ってきた。
24年度のアンケートでは回答者の約8割が公式LINEのコンテンツに「満足して いる」とし、約9割から「エリアの防災情報が届くことが、いざという時に役立つと思う」との声が寄せられたという。竹芝エリアマネジメント、東急不動産、ソフトバンクは、「Smart City Takeshiba」において、防災力の強化や来街者の回遊性向上など、街の課題解決に資する一連のサービスを今月より本格展開し始めた。
今回、来街者へ防災情報をリアルタイム提供する機能や、TDIのデジタルエリアマネジメントサービス「Machi-wai」と連動し天候や交通機関の遅延情報に合わせてエリア内の店舗等で利用できる電子クーポンの配布システムを実装(約4,500人に配信)したほか、ビジネス系宿泊施設やワークスペース情報などを確認できるデジタルマップ、地域関係者などに向けた街のデータを統合的に可視化できるシステムも実装した。
友だち数約28,000の『竹芝公式LINE』を活用して平常時の防災情報発信(プル型)および発災時の防災情報発信(プッシュ型)を行うことに加え、「回遊性の向上」をリアルタイムインセンティブシステムと同公式LINEのタウンポータルの機能拡張、MICE向けインタラクティブマップによって推進し、携帯電話基地局やGPSにて取得したリアルタイム人流データから「街のデータの可視化」をして課題発見やイベントの効果測定、街の魅力の発信などにつなげていく。
3者は今後、各機能の改善や拡充を継続的に行うとともに、竹芝地区以外の地域でも、防災力の強化や回遊性の向上に寄与する施策を推進していく考えだ。