AIエージェントはたまたエージェント型AIとは何ものであるか

企業は各テクノロジへの理解を深め、手組み細工的なAIエージェントと、進化系となるエージェント型AIの違いを見極める力を高めていく必要がある。AIエージェントにはバズワード的側面もあり、ベンダーはこれを新たな商機とみなし、挙ってAIエージェント構築を提案しつつある――

とディスティングイッシュトVPアナリストの亦賀忠明氏がいう。Gartnerは14日、市場で混乱が生じているAIエージェントとエージェント型AIに関する見解を発表した。同社は両者をそれぞれ次のように定義している。

【AIエージェント】デジタル及びリアル環境で状況を知覚し、意思決定を下し、アクションを起こし、目的達成のためにAI技法を適用する自律的/半自律的ソフトウェア。【エージェント型AI】組織のために行動し、自律的に意思決定を下してアクションを起こす――代理権を付与された目標主導型ソフトウェアエンティティ。記憶、計画、センシング、ツール利用、ガードレール等のコンポーネントとAI手法を用いてタスクを完了し目標を達成する。

日々新たな手法・テクノロジ・アプローチが考案され、先進的エンジニアらに議論・実践され、グローバルエコシステムの中で進化し続けている。現在熱を帯びるテーマは、AIエージェントがツールなどを多用する際に一貫した思考や記憶を与えるMCPとか、AIエージェント同士の連携会話ルールを定めるA2Aといったエージェント間プロトコルだ。具体的革新を伴い、AIエージェントは一層高度なものへと進化しつつある。

2028年までに日本企業の60%でAGI(汎用人工知能)ベースのエージェント型AIやヒューマノイドとの仕事が当然になるとみる。同社の顧客は、リサーチノート63818486382043で詳細を確認できる。また誰でも6月12日、無料ウェビナー「生成AIとAIエージェントトレンド:2025」にて亦賀氏の解説が視聴できる。