"交通空白"解消等へデータドリブンな調査~サービス開発をまとめて

地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づき、自治体が作成する「地域にとって望ましい地域旅客運送サービスの姿」を明らかにするマスタープランを「地域公共交通計画」という。

そこで、精度の高い同計画(上記法律)策定のためのデータ分析基盤の開発や交通空白(参照:国交省Web)地向けの事業支援・システム構築に取り組み、将来的な社会実装を目指す。Will Smartゼンリンは2日、交通空白による課題の把握・解消のため、データを活用した地域交通ニーズ調査~地域に最適なモビリティサービスの開発をまとめてサポートする、ソリューション提供に向けて協業を始めた。

当該協業は、①移動の実態を可視化するデータ分析基盤の開発、②地域公共交通計画策定業務支援、③地域公共交通計画策定業務支援から成る。①では交通事業者が持つ時刻表や乗降データなど形式の異なる各種データを取得し、後者提供の地理空間情報と統合して分析し、潜在的な移動需要や路線再編の必要性などを可視化する基盤を開発。上記プラン策定時のエビデンス収集を効率化する。

同基盤を自治体・交通事業者間のデータ連携基盤としても整備し、迅速な意思決定や施策の実行に役立てる。②では後者の地域公共交通分析のノウハウと前者のモビリティシステム提供実績を掛け合わせ、地域ニーズ・移動実態等を調査して課題を明確にしたうえで、交通システムの提案や新しい交通手段の導入などを含む実効性の高いプラン策定を支援する。③においては――

既存の公共交通サービスだけでは移動手段の確保が困難な地域でモビリティサービスを提供する。「交通空白」の解消に向け、国交省や内閣府が推進する各種事業等を活用して、共創を進める自治体で実証実験を実施し、上記プラン策定業務の受託支援や地域交通のデータ分析サービス開発を目標とする。幅広いエリアでモビリティサービスの実地検証や試行をして、社会実装をめざす構えだ。