デジタルツイン基盤とそのアプリ群でファクトに基づく現場管理に

製造・物流現場は人手不足が深刻化している。現在、多品種少量生産へのシフトが進んでいて、効率化・省人化・生産性向上ニーズが一段と高まり、品質管理の徹底が一層求められている。これらの課題に対応するため、最新のテクノロジーを活用した現場マネジメントのDXが急務になっているという。

NECは、映像AI技術を活用して製造工場や物流倉庫など現場の状況(ファクト)を自動認識し、デジタル空間上に再現する基盤「NEC Digital Twin Platform」と、現場の人や物の動き、位置・流れを把握するアプリ群の①「NEC Digital Twin 作業行動可視化アプリケーション」、②「同 モノの流れ可視化アプリケーション」、③「同 人・モノ・トラッキングアプリケーション」を28日に発売する。

現場のファクトに基づくマネジメントへの変革の実現に寄与する。上記デジタルツインソリューションを活用したNECプラットフォームズの掛川事業所における実証では、①を活用し、ピッキング現場の作業人員の最適化を実施。部品準備作業の要件を明確化してスケジューリングすることで、約30%の省人化を実現した。今後は作業員毎の作業のデータ化を進め、さらなる人員配置計画の最適化と生産性向上をめざす。

また、②を活用し、既存システムではデータ化できていなかったプリント基板の工程間における仕掛品在庫の可視化を実施。プリント基板が格納されたマガジンラックの数を映像から分析することで、仕掛品在庫数がデータ化できることを確認した。今後は前後の工程を含むデータ化を進め、製造工程の在庫状況の効率化をめざすという。

価値創造モデル「BluStellar」を有する同社は、これからもサービス・機能拡充を進める、デジタルツインソリューションを活用したファクトに基づくマネジメントを通じて、顧客の業務変革の実現に貢献していく構えだ。