ビジネスAI基盤を活かしてコーポレート部門の課題を解決

労働人口が減少している。この国で多くの企業は、深刻な人材不足に直面している。競争力の維持・強化に向け、限られたリソースの中でAIを効果的に活用し、業務の自動化と効率化を進めることが急務となっている。

「社員数が多くなるほど質問が増え、対応に時間がかかる」「年度の切替りや繁忙期に問合せが多く、本来の業務に手が付けられない」等の声があがるコーポレート部門では、既存のFAQや問合せシステムでそれら課題を解決できていないのが現状だという。日立ソリューションズ東日本は22日、日本IBM提供のAI技術watsonxを活用し、顧客コーポレート部門の問合せ対応を支援する「AIナレッジソリューション」の提供を開始した。

同ソリューションは、「最短1か月で試行を含めた利用ができ、業務の早期自動化が可能」「『対話型AIチャットボット』に組み合わせる形で、『FAQ』『ドキュメント検索』から対象業務に合わせて選択が可能」「FAQデータを表計算ソフトで入力するだけで対話型チャットボットを簡単に作成できるため、高度な専門知識は不要」「社内のドキュメントの構造を理解し、自動で読み込み。取り込みや設定作業は不要」

「外部からAIに指示を行うためのAPIを標準で提供。イントラネット、Webシステムに簡単に埋込みが可能」「導入後も回答精度の改善ができ、業務内容の変更に合わせてGUIベースのカスタマイズが可能」「AIへの学習データは都度追加が可能。学習データを増やすだけで利用用途の拡張が可能」といった特長を有する。

サービス開発の過程において日立グループの社内環境下で検証――約120件のテスト質問を行った結果、全回答案のうち8割程度が業務利用できる内容と品質だと実証された。「AIナレッジソリューション」を問合せ対応の一次窓口にすることで、これまで当該対応に要していたコストの約80%削減を見込めることも確認できたという。