DXを検討・推進する企業は多い。その中でたとえばAI活用を企図すれば、モデル作成にデータ分析など高度な技術を要する――ゆえに昨今ITおよびAI技術者の不足や、それらの業務を外部委託する際のコストなどが問題となっている。中堅・中小企業ではそれらが一層深刻だという。
富士フイルムビジネスイノベーションは20日、クラウドのワークスペースに業務に必要な情報やデータ化・確認・加工・出力・送信など一連のタスクを集約し既存システムを繋ぐことで協働を実現する、中堅・中小企業向けクラウドサービス「FUJIFILM IWpro」の新機能として、AI活用に寄与するデータ分析サービス「FUJIFILM IWpro Intelligent Assistantオプション」の提供を開始した。
同オプションでは、顧客が社内に蓄積された業務データを使って、業務に最適化されたAIモデルを簡単に作成・活用できる。AI作成に必須のモデル作成工程を自動化し、上記ワークスペースとシームレスに連携する――。容易な分析に資する「データクレンジング」、精度向上のための「特徴量生成」、顧客業務に最適な「AIアルゴリズム開発」、AIの「性能検証」など全工程を自動で行う機能を提供する。
それらにより、専門知識がなくても対象データをアップロードするだけで、業務に最適化された高度なAIモデルを簡単に作成できる。作成したAIモデルに新たな業務データを入力し推論させることで、AIモデルによる分類やデータマッチングの結果を用いた意思決定がおこなえ、業務効率化が図れる。今回は第一弾として「分類」「データマッチング」「入金請求突合」のAIモデルを提供する、分析タイプは今後順次追加していくという。
同社は、富士フイルムグループが強みとする画像処理やAIといった多様な技術の活用により、マーケットニーズに応じたよりきめ細やかなサービスを展開していく構えだ。