アプリケーション開発を軸にデマンドチェーン・顧客接点を変革する

アプリ開発市場は成長基調にある。これからもAI活用等新しい技術の台頭などを背景に拡大が見込まれている。アプリケーションは生活者データの蓄積拠点でもあり、その周辺にはCRM(顧客関係管理)など各種システムの開発、およびデータ利活用をはじめとした魅力的な市場が存在しているという。

アイリッジは16日、博報堂と、デマンドチェーン・顧客接点変革に向けた協業拡大が目的の資本業務契約、および博報堂を割当予定先とする第三者割当による新株式の発行を行うことを決議したと発表した。それと同時に、アプリケーション開発を中心としたデマンドチェーン・顧客接点の変革業務をおこなう合弁会社の設立(2月予定)を決定したとのことだ。

企業のサプライチェーン最適化のニーズはDXの浸透により一巡し、成熟期を迎えている。そうした中、上述のような市場環境に対して、後者は企業のアプリを中心としたオウンド開発領域における構想(アセスメント・サービスデザイン)、開発(PoC・PMO推進)、グロース(成長)をサポートするプログラムを提供してきた。これに前者のシステム実装力を加えることによって、顧客接点の変革を一気通貫で行う大規模開発の支援を進めていく――

新会社は、オウンドアプリ開発を中心とした顧客接点開発業務として、「ビジネスデザイン」「マーケティング」「プロジェクトマネジメント」「プラニング&コンサルティング」「エクスペリエンスクリエイティブ」各機能を実装する。

後者が持つ生活者接点全体をデザインするクリエイティビティと、前者が持つ大型のアプリ開発を遂行するプロジェクトマネジメント力と開発力を掛け算し、アプリなどの多様なオウンド接点開発を行う。そこから様々な生活者データが生み出され、その生活者データ基盤が幅広い顧客接点(店舗販売・広告販促・CRM・アフターサービス)の価値をさらに高め、デマンドチェーン変革を加速するという。