商談音声をAIで自動記録・評価し顧客サービス向上や営業機会獲得に

自動車ディーラー、不動産販売店、金融機関営業所などでの対面商談は様々な課題がある。スタッフの商談力がブラックボックス化していたり、顧客ニーズや次回アクション等を記録する商談メモの作成精度にばらつきが出たり、記入が不十分だったりして機会損失や対応不備による信用低下に繋がる――

評価の不均質さやメモ作成業務の長時間化がスタッフの不満等に繋がることも予測されるという。博報堂と博報堂プロダクツによる販売現場ソリューション開発チームgmoveは、商談メモの自動作成アプリを開発した。同アプリは、博報堂DYホールディングスHCAIおよびMTCによるAI研究の成果「CONOOTO®」の商談最適化技術を活用したものだ。

タブレット端末にインストールした同アプリで商談を録音すると、AIによってその内容が分析・評価され、商談力や成長の可視化、均質な評価が可能になる。スタッフの適切な育成にも繋がる。誰と誰がいつどのようなテーマで商談したかの記録や、スタッフ用・顧客用の商談メモの自動作成ができ、業務効率化や営業機会獲得の向上も期待できる。音声や記録はセキュアな環境で分析・管理される。

①商談記録、②AI音声分析による商談の評価(「オンラインロープレサービス」で培った知見や評価技術の活用も)、③商談メモの自動作成、④すべての商談を本部で管理可能となる。これらの機能によって、営業スタッフ・顧客・店舗管理者に有益な情報アウトプットをおこなう。同アプリはさまざまな企業と連携して実証実験を進め、今春の正式リリースをめざすという。

同チームは上記アプリに関連した無料オンラインセミナーを今月30日に開催――。これからも音声解析技術を活用したサービス拡張など開発を進め、さまざまな顧客接点を統合していくことにより、更なる全方位的な顧客対応を実現し、販売現場が顧客とより良い関係を構築できるようサービスを提供していく考えだ。