地球温暖化を背景に、企業は、脱炭素への取り組みが求められている。また、エネルギー価格の高騰に伴い、コスト低減やエネルギーの効率的な利用を一層重要視している。そこで、当社グループは革新的なソリューション提供による電力使用量の低減、CO2排出量削減への貢献をめざしているという。
日立と日立産業制御ソリューションズは17日、前者のLumadaソリューションである統合エネルギー・設備マネジメントサービス「EMilia」において、工場やオフィスビル向けのAIを活用した仕組み、バッテリー充放電制御ソリューションおよび空調計画最適化ソリューションの販売を開始した。
バッテリー充放電制御ソリューションは、工場やオフィスビルのEV(電気自動車)充電器や定置型蓄電池の運用において、電力需要予測や走行計画などのデータから、目標の電力使用量を超過しない最適な充放電計画をAIが自動立案し、制御する。電気をあらかじめEVや蓄電池に貯めて計画的に利用することで、非常時における企業の防災・BCP対策にも寄与する。
空調計画最適化ソリューションは、工場やオフィスビルの電力使用量・コストを抑えた運転計画を室外機1台ごとにAIが自動立案する。電力の需要予測と時間帯ごとの電力削減の優先度を基にスケジューリングし、空調の性能も維持する。後者の茨城本社ショールームでは、同社内における両ソリューションの利用状況を見学できるという。
工場・プラント、ビル、街区を対象に「EMilia」の豊富な納入実績がある。エネルギーマネジメントシステムに関するIT、OT、プロダクトおよび豊富な知見・ノウハウも有するという。両社は今回、「EMilia」にバッテリー充放電制御ソリューションと空調計画最適化ソリューションを拡充することで、顧客のエネルギー利用のさらなる最適化を図り、省エネ・グリーントランスフォーメーションに貢献していく構えだ。