サイバー防御に資する、攻撃面管理ツールにWebポータルを追加

企業・団体へのサイバー攻撃手法・傾向が変化している。近年、インターネットに面している脆弱なシステムにおけるインシデントが多数発生していて、自らの外部公開資産とそのリスクを網羅的に把握し対処する"Attack Surface Management(ASM)"の取り組みを進める組織が増えている。

経産省が導入ガイダンス(PDF)を提供しているASM――。当該製品の中には自動検出した情報を大量表示するものも多い。提示された資産が実際に自己資産であるかの精査や、対処すべきリスクと優先度の判断をユーザ自身で行う必要がある、おおかたのASM製品は、パッチ適用や設定変更などリスク対応の負荷に加え、製品の運用にも大きな負担がかかる。ゆえに導入しても結局、活用できていない組織も少なくないという。

マクニカは11日、「Macnica ASM」において顧客向けWebポータルの提供を開始した。日本でいち早く独自開発し、ASMツール市場で国内シェア第1位(富士キメラ総研'23年12月発行『ネットワークセキュリティビジネス調査総覧』より)を獲得したMacnica ASMにおけるユーザビリティ向上の一環としてこれをリリースした。顧客の資産情報や対処状況を一元的に管理するコミュニケーションツールとしても機能し、効率的な運用を支援する。

日系企業のASM運用に特化して設計したUIを有する。「自社関連資産の閲覧、繋がりの可視化」「リスク対処の進捗管理」「脆弱性の対処管理」といった特徴を備えた同ポータルでは、ノイズとなる不要なアラートをエキスパートが極力排除し、対処を要するリスク情報に絞って提供。ユーザは大量の誤検知・脆弱性アラートに悩まされることなく、的確なリスク管理と対処ができるという。

同社は、Macnica ASMの機能拡張を続け、外部公開資産起因のインシデント発生率を1%でも減らすために尽力していく構えだ。