カーボンニュートラル、脱炭素の取り組みが待ったなしとなっている。今、世界で、バリューチェーン全体のCO2排出量の実質ゼロ化に向けては、原材料のCO2排出量削減努力を可視化する算定方法の確立、企業間のデータ連携のルール作り、そして社会実装が課題になっているという。
富士通は、2040年までに上記CO2排出量(Scope3。環境省)をネットゼロにする目標達成に向けて、グローバルサプライヤーとのエンゲージメントを深化させ、実データを活用した製品カーボンフットプリント(PCF)のCO2排出量の企業間データ連携を実施し、自社購入する原材料のCO2排出量の可視化と削減に向けた実践を本格的に開始した。
経営支援基盤「ESG Management Platform」を活用し、台湾アクトンテクノロジィ、加賀FEI、ネクスティエレクトロニクス、仏シュナイダーエレクトリック、伯東、古河電工、台湾マイタック、米国ルーメンタムをはじめとする12社と、グローバル標準に則った上記PCF算出とデータ連携を実現。PCF算定方法はPACT Methodologyを用い、日本国内のGxDコンソーシアムCO2可視化フレームワーク(Edition2.0.1)にも則っている。
サプライヤーでの算出がより浸透している組織ベースのPCF算出およびデータ連携を、世界で初めて実データを用いて社会実装もした。企業間データ連携の推進において、同プラットフォームは、アクセス権を限定したPCF算出や、PCFデータのみをAPI接続する秘匿性の高い非中央集権型のデータ管理モデルにより、連携データの透明性および信頼性を担保する。
今回の実践で得たノウハウを上記基盤を通して顧客や社会に提供する。同社は社会課題を起点とした事業モデル「Fujitsu Uvance」のもと、持続可能なサプライチェーン、世界のカーボンニュートラル実現に貢献していく構えだ。