競争の激化や人的リソース不足といった課題に直面している。製造業において、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進は急務である。昨今、業務の精度や生産性の向上を目的に、物理オブジェクトをサイバー空間で再現し、模擬試験等する「デジタルツイン」の活用が注目されている。
製造現場で使用される設備や資材の多くは規格化され、多くの工場や倉庫で共通して使われている。しかし、企業が自社工場や設備をデジタルで再現するには膨大な時間と費用を要する、これまで個別DXの各種コストが課題だったという。理経は、独自の技術を活用し、国内製造業向けデジタルツインアセット「JAPAN USD Factory」を開発した。
NVIDIA Omniverse開発プラットフォームを活用し、日本の現場で汎用的に使用されている物流パレットやラックなどのアセット(画像や3Dモデル)を提供する。今般の製品は、国内の製造現場で利用される資材や設備をデジタル基盤で忠実に再現――。顧客は自社工場や倉庫の空間を容易に映せて、設計、シミュレーション、運用など製造工程の各段階で効率化を図れる。生産性向上を実現するための強力なサポートツールとして活用できる。
すべてのアセットはOpenUSDで開発、製造業の現場からのフィードバックを基に開発、自由にカスタマイズ可能で質感も簡単に付与可能、導入後の細部調整が可能といった特徴を備えた。JAPAN USD Factoryにおいて顧客は、Omniverseを活用することで、自社の工場設備を容易にデジタル空間に再現するアプリケーションやサービスを構築できる。製造現場のDXをさらに促進することが期待されるという。
同社は今後、自動車をはじめ様々な業界向けのJAPAN USD Factoryを開発予定であり、製造業を中心に、企業のDX推進を支援するため、一層幅広いバリエーションを提供していく考えだ。