社会の変化やニーズの多様化により、これまでの枠組みを超えた革新が求められている。そこで、サステナブルな社会への貢献とそれを支えるロジスティクスの発展をめざし、人とデジタルが調和した一層効率的で高品質な物流サービスの提供を基本方針の一つとして、様々なプロジェクトを進めているという。
NXグループは10日、AIなどのデジタル技術を活用して、顧客が保有する商品販売データと同グループが蓄積した物流実績データとを掛け合わせ、より精緻な「需要予測モデル」を構築する実証実験を開始した。同モデルを生かして、物流現場における作業計画の最適化と自動化を目指す。今回、トレンドの移り変わりが早く需要予測の難しい小売業界などを中心に、販売物流領域における効率化に取り組む。
小売業の荷主が持つ商品の販売計画・実績データや調達情報、イベント情報などと、自社が有する物流実績データを組み合わせ、AIを用いて類似業務に活用可能な需要予測モデルを開発する。その需要予測モデルを出荷プランや戦力調達、作業計画に活用し、余剰戦力の削減など作業リソースの最適配置に向けて効果検証を行う。物量予測の精度を向上させ、様々な拠点での作業人員配置の自動化に挑む。
将来的にはグループ内への水平展開を推し進め、小売業に限らず業界を拡大し、様々な顧客の物流業務効率化を目指すという。NXグループは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を重要課題(マテリアリティ)を推進するためのエンジンの一つと位置付け、デジタルを活用し業務を効率化・省人化する「デジタル化」と、未来の柱になり得る事業領域の「DX」を進める、両利きの「DX戦略」を描いている――
当該DX戦略のもと、社会課題に対して継続性・強靭性を兼ね備えたサステナブルなロジスティクスを構築すべく、今後も最新のテクノロジーを活用し、顧客の事業拡大をサポートしていくとのことだ。