産官学コラボで都内最大の物流施設周りをドローン実証フィールドに

ドローンは、労働人口減少、飛躍的な配送個数増加への対応などを背景に、業務の自動化・効率化を実現する。インフラ点検・建物管理・測量および災害時対応等において急速に活用が進んでいるという。

三井不動産と日鉄興和不動産は、今月2日に竣工した街づくり型物流施設「MFLP・LOGIFRONT東京板橋」内に、都内初となる物流施設併設型のドローン実証実験施設「板橋ドローンフィールド(板橋DF)」を開設した。施設監修・運営は、次世代移動体システムの新たな産業・市場創造を支援するJUIDA、ならびに板橋区と災害時連携協定を締結したブルーイノベーションが担う。

「板橋DF」は広大な敷地を活かしたドローン飛行用のフィールド、実稼働施設を活用した実験の場、ドローン事業者への賃貸用R&D区画、会員交流用コミュニティスペース等を完備していて、ドローンによる物流配送や点検・警備、災害時活用等に向けた研究開発・実証実験の「場」と、ビジネス共創の「会員制コミュニティ」を提供する。

連携パートナーとして、KDDIスマートドローンが同社アカデミー東京板橋校を同フィールド内に開校。都内で初めて、ドローン点検の模擬施設を活用した専門領域コースをはじめ、国家資格の取得コースを提供。屋上に全自動型ポート付ドローンを配備し、最新技術の展示・デモ、多様な事業者とのオープンイノベーションを通じて、ドローン産業の創造・育成・社会実装を実現していく。

また、東京大学航空宇宙工学専攻「土屋研究室」が、屋内外の物流やインフラ点検等で人々のすぐ近くを多くのドローンが飛び交うのが当たり前になり、我々の社会には大きな変化が訪れる――。この貴重な実証・実装実験フィールドを活かして、多くの研究を進めていきたいと考えているという。板橋DFは、ドローン業界全体の産業発展に寄与するとともに、ドローンの技術を通じた各種社会課題解決への貢献を目指すとのことだ。