検索拡張生成AIにてクレカ事業会社内での文書正答率90%超を達成

デジタル化が進展している。企業活動において、社内文書への迅速かつ正確なアクセスやナレッジ共有は、業務効率を向上させる重要な要素となっている。とはいえ、自らがヒアリングした企業の多くは、社内文書検索に対する課題を感じていたという。

大和総研三菱UFJニコスは、生成AI(RAG:検索拡張生成)技術の共同研究を行い、後者の社内文書検索において90%超の回答精度(正答率)を実現した。そしてその成果を基に、前者は高精度な社内文書検索回答サービス「IntelligentSeek」を開発した。ファーストユーザーとして来月1日より同サービスを利用する三菱UFJニコスでは、社内手続・マニュアルなどの文書検索にかかる時間が大幅に短縮される見込みだ。

業務効率化を実現し、より生産性の高い業務に注力することが可能になる。「三菱UFJカード」を始めとしたクレジットカードの発行業務やクレカ加盟店管理に関連する業務など、専門性の高い業務が多岐にわたっていて、社内外からの問い合わせ対応には高度な専門知識を要し、正確な事務作業による高い業務品質も求められていたところで――

課題解決の具現化に際して――手続や業務マニュアル等の大量の社内文書・データを用いて各業務を行う必要があり、当該情報検索には全社の累積で膨大な時間がかかることから「AI技術」による効率化を検討し、①超高精度な情報検索、②検索プロセス改善・業務効率向上、③安心・安全な生成AI利用環境を根拠として同サービスを選定したという。

三菱UFJニコスでは、今後も革新的な技術を活用した新たなユーザー体験の創出に向け、前者と共に研究し、社員の業務効率向上・顧客サービスの充実に努めていく。一方、大和総研は、これからも生成AIを含む最先端のAI技術を積極的に活用し、一層付加価値の高いサービスの提供を通じて、顧客のビジネスならびに企業価値向上に貢献していく構えだ。