多頻度・小ロット化のニーズが一段と高まっている。高品質な配送が、輸配送事業者および荷主企業の重要な差別化要因となっている、物流業界ではしかし、ドライバー不足が深刻化し、人材確保の課題にとどまらず、高度なナレッジを持つドライバーの育成が急務となっている。
従来のドライバー業務支援システムは、効率的な輸送計画や運行管理システムに重点を置いていて、荷積み・荷下ろし時のチェック、納品実績の管理、運行日報の作成など、ドライバーの負担を軽減する具体的なサポートが不足していたという。
ゼンリンデータコムとプライムキャストは、前者の地図・IoT・AI技術と、後者の物流業務特化型システム構築ノウハウを組み合わせ、新しい輸配送支援システム「NexusPrime-TMS」（概説資料PDF）を共同開発した。今後、同システムのサービス販売を双方で推進していく。新サービスは、ドライバーの作業負担を軽減し、荷物情報を可視化することで、運行管理者のみならず、発荷主や着荷主にもリアルタイムな情報を提供する。
「上位システムからのデータ連携が可能」「配車管理：様々な配送パターンに対応した配車支援機能を提供」「荷物管理：積込・納品の検品サポート機能を提供」「動態管理：車両位置情報を可視化し、運行管理のサポート機能を提供」「選べるドライバー側端末：スマートフォン、ハンディターミナルに加え、GPSトラッカーとも連動が可能」「他システム配送ステータスの連携：配送の進捗状況や実績情報をデータ連携で報告」といった特徴を有する。
荷主企業の物流部門、運送事業者を中心に、共同で販売活動を推し進める。NexusPrimeは、輸配送支援システムのみならず、倉庫管理システム（WMS）や受発注管理システム（OMS）への展開も予定しているという。両社は、これらのシステムが連携して"繋がる"次世代の統合物流プラットフォームを提供していく考えだ。