昨年10月に開発された。それは音声やキーボードで入力された言葉を相手の言語に翻訳して透明ディスプレイに表示する。そうして、対面での円滑な多言語コミュニケーション、聴覚や発話に障碍のある人たちへの対応をアシストしてきた。音声翻訳については13言語をサポートし、今年7月現在では――
鉄道や観光窓口、商業施設、自治体、宿泊施設、テーマパークなど全国約50ヶ所で活用されているという。TOPPANとJALは、空港カウンターにおいて会話サポートが必要な顧客とのコミュニケーション向上を目的に、前者が提供する翻訳対応透明ディスプレイ「VoiceBiz® UCDisplay®」を用いた実証実験を順次、東京国際(羽田)空港と大阪国際(伊丹)空港のJALスペシャルアシスタンスカウンターにて実施する。
同ディスプレイを活用する取り組みは国内の航空会社で初となる。今回、羽田空港第1ターミナル南ウイング(スペシャルアシスタンス)にて今月2日~8日、伊丹空港北ターミナル(スペシャルアシスタンス)にて8月20日~26日、顧客対応における翻訳対応透明ディスプレイの有効性・ユーザビリティを検証する。
耳や言葉の不自由な顧客や、訪日・在留外国人顧客とのコミュニケーション等で、キーボード入力にも対応した字幕・翻訳表示が可能な同ディスプレイを活かすことにより、空港カウンターでの正確・迅速な情報伝達を可能とする。ストレスフリーな手続きの実現を目標にしている。
同実証において、TOPPANはディスプレイのカラー化と、フレーム構造の更新――筐体を改良し移動対応型トレーや書類受け渡しスペースによる利便性を向上――をした新型VoiceBiz UCDisplayを提供し、空港カウンターにおける活用の有用性を後者と共同検証する。JALグループは今般の取り組みによっても、誰もが旅を通じて、より豊かな人生を楽しめる社会の実現を目指す。