AI活用経営のしくみに新たな予測機能、在庫適正化サポートを追加

市場環境が目まぐるしく変化する。従来のマネジメントサイクルで自社の将来を予測することが難しい昨今、経験や勘に頼るのではなく、収集・蓄積されたデータの分析結果に基づいて意思決定や戦略策定をする、予測重視かつデータドリブンな経営手法が求められる――

製造業の顧客が直面する上記課題を解決するためのDXサービスを開発した。そしてそれを最大限に活用するには、業務プロセスを組織横断的に見直し、会社全体で改革に取り組む必要がある――ゆえに今回、当該DXサービスの導入メリットを実感してもらう足掛かりとして、多くの企業で宿題となっている在庫管理に注目したという。

TISは、AIを活用した「予測型経営DXサービス」に在庫適正化支援機能を追加した。クラウド系の同サービスは、AIにて需要を予測し、その予測結果に基づいて経営の意思決定を支援する。社内外のデータを収集・加工してAIで需要予測を行い、高い精度の計画立案や、より詳細なデータ分析ができるよう顧客をサポートする。

①過去の販売実績データ取得から適正在庫提案までを自動化。②ビジュアルな分析機能により担当者の意思決定を促進といった特長を備えた。同機能は、販売実績データからAI需要予測の精度を計算し、製造リードタイムやロットサイズ情報を使用して適正な在庫数量を自動提案する。さらに、在庫実績と適正在庫数量をグラフ化し、在庫適正化の効果を視覚的に確認可能とする。

「販売機会損失を回避しながら在庫数量を最適化することで、キャッシュフロー改善や在庫管理コストを適正化」「AI需要予測と組み合わせることで、適正在庫に基づく需給連携による購買計画や生産計画の最適化」などの効果が期待できるという。新機能が追加された「予測型経営DXサービス」は、AI予測を活用した客観的な数値に基づく顧客のデータドリブン経営実現を支援。基幹システムへの組込みや適用領域の拡大が目指されている。