フィットネスをDX、トレーニング効果を見える化する

会員の継続率アップが課題となっている。時間の都合がつかなくなったり、生活や環境が変化したりと、フィットネスジムの退会理由は様々だが、運営事業者にとっては、トレーニングなどへの意欲や関心を持続あるいは高めつつ、ジム通いを継続してもらう仕組みづくりが重要になっているという。

CACは、スマートミラーとスマホアプリ(自社製パーソナルダッシュボード)を活用して、フィットネスジムにおけるトレーニング効果をアバターで可視化し、トレーニング目標を管理するPoC(概念実証)を行っている。トレーニング成果をわかりやすくし、ジム利用の目標設定や管理を簡単にできる仕組みを提供することで、会員の継続意欲向上を図る。

ミラーの前に服を着たままジム利用者が立つと、その骨格筋量と体脂肪が測定され、身体部位の採寸が行われる。測定・採寸データと連動した身体の様子がアプリにアバターで表現される。360°確認できるアバターをもとに、利用者は、なりたい身体の目標(同実証では体重)を設定――すると、ジム通いの効果を確認しながら、目標に向かってトレーニングを継続できる。

今回の実証は、DFX運営のフィットネスジムDARE FIT 横須賀中央店にて実施。ジムに設置したミラーはGLC「Smartmirror2045」で、アバター生成用APIはBodygramの非接触採寸を可能にするプラットフォーム技術を活用している。そこで8月31日まで、スマートミラーの採寸による利便性、アプリの使いやすさ、利用者の継続性、データ収集精度などについて検証を進めていく予定だという。

同社は、検証結果の確認や利用者へのヒアリングを行いつつ、目標設定項目の追加(筋肥大、姿勢改善など)や、目標達成のためのアドバイス・提案、スタッフとのコミュニケーション、食の管理に役立つ機能などの実装を進めていき、協力各社とも連携して、ビジネス化を推進していく考えだ。