業界初!信用金庫の顧客とGHG排出量を可視化し削減へ

近ごろの企業活動においては、財務情報のみならず、環境・社会問題などの非財務情報の重要性が一層高まっている。2021年来国際的な脱炭素化に向けた動きが加速していて、脱炭素経営を進めるうえで、温室効果ガス(GHG)排出量算定および削減に向けた対応の高度化が求められている。

それは同年のCOP26において「産業革命以前からの気温上昇を1.5度に抑制するための努力を追求する」といった成果文書が採択されてからのことだという。NTTデータは、遠州信用金庫と協業し、法人顧客向けにGHG排出量の算定管理を支援するプラットフォーム「C-Turtle®」を提供する。自社保有のデジタル技術とグリーンコンサルティングサービスなどを通じた脱炭素に関する知見と、同信金が有する地域密着型の顧客ネットワークを掛け合わせる。

今回の取り組みではまず、遠州信用金庫が顧客とのエンゲージメントを通じ、顧客のGHG排出量算定に関する課題やニーズを把握する。そのうえで、NTTデータは企業のScope1~3(環境省解説)の排出量を算定し、サプライヤーの排出量削減努力を顧客自体の排出量に反映することでScope3の排出量削減を実現する可視化プラットフォームC-Turtleを顧客へ供する。

これにより、中小企業の健全な発展を支える同信金の顧客においてはGHG排出量が算定、可視化され、削減に向けた正確で効率的な分析が可能になるという。同社は、同信金とともに、顧客が直面するGHG排出量算定関する課題解決支援を強力に進め、静岡県の脱炭素・カーボンニュートラルの実現を目指していく。

個社としても、C-Turtleなどのデジタル技術を用いて企業の排出量削減努力の価値を訴求していくことで、顧客の脱炭素への取り組みの支援だけでなく、顧客の企業価値・製品価値向上に貢献するとともに、サプライチェーン、社会全体の脱炭素の実現を推進していく考えだ。