病理検査システムの画像編集機能を強化、業務効率・精度アップへ

それは組織診・細胞診・剖検・貸出管理・統計など、病理検査室における全業務をサポートするウェブシステムだ。オーダリング・電子カルテシステムとの連携により、臨床サイドから検査履歴及び結果レポート照会ができる。これまで20年以上に渡り、多くの医療機関に利用されてきたという。

キーウェアは、病理検査システム「Medlas-BR」の機能を強化して今年5月より提供する。リニューアル版では、画像編集機能を強化しユーザビリティを改善――病理検査業務における効率化と精度向上を実現する。また、作業記録の管理機能強化により、医療情報の安全性向上を実現し、ISO-15189(医療ラボ品質・能力要件)認定取得を支援する。

検体の切り出し機能/画像編集の操作性を改善するリニューアルでは、描画ツール指定方法にボタン方式を採用したので、直感的な操作が可能となった。メニューから選択肢をたどることなく描画機能を利用でき、複数本の平行線を同時に描画する機能などにより、操作回数を削減し、簡易かつ効率的に複雑な作業が行える。

操作履歴・操作ログの管理強化により、作業記録管理機能は、いつ誰がどのような処理を実施したなどの情報を記録・確認できる、業務の効率化と医療情報の安全性向上に寄与する。新版システムは、操作履歴ログ管理機能を備え、操作ログを抽出し表示することが可能。不正な改ざんを防止し、情報の真正性を立証でき、上記認定取得をサポートする。

さらに、将来の医療情報プラットフォームを見据えた国際標準規格HL7 FHIRへの対応(オプション)として、同規格の連携インターフェースを備えている。利用システム環境に応じてそれを選択可能である。新版のリリースに伴い、旧バージョンは2028年3月末をもってサポートを停止するという。同社は、新たなMedlas-BRについて、今後5年間で医療機関の病理部門を中心に50施設へ導入していく構えだ。