スマート工場をローカル5G化、安定運用と一層の高効率・品質向上へ

高速・大容量、超低遅延、多数同時接続といった5G通信規格本来の特長が生かされるローカル5G。その構築・運用には、無線局免許の取得や無線基地局の設置、コアネットワーク等の設計・敷設などに専門知識が求められる。一方、製造現場のごとき多種多様な機器が混在する環境において――

システムを安定的に運用するには、多様化する無線技術の中から最適な無線技術の組み合わせが必要とされているという。MKIと、シスコKDDIエンジニアリングは、進和が昨年8月愛知県に開設した小牧SFiCラボへローカル5Gシステムを導入し、同年10月より稼働している同システムにおける検証を通じ、無線環境を最適化していく。これにより、製造プロセスの効率化や品質向上に貢献し、製造業界全体の発展に寄与することを目指している。

「検証」「教育・技術向上」「新規開発」がコンセプト軸の同ラボは、社内エンジニアの技術教育、顧客向けのシステム検証を行える施設であり、今回ローカル5Gシステムを運用することにより、高速・低遅延かつ大容量のデータ収集と可視化に加え、産業用ロボットの遠隔操作、自動搬送機器のシームレスな無線切り替えといった製造業におけるDXニーズに応えるため、各種検証を進めている。

進和はローカル5Gの知見がある3社と実証に取り組む。三井情報は無線局免許の取得を支援し、ローカル5G基地局、コアネットワークおよび5Gプラットフォームの導入を行った。当該基盤には「Cisco Private 5G」を採用し、KDDIエンジニアリングがローカル5G基地局構築工事および配線ケーブルの敷設・配線から接続までを担当した。

3社は、これまで培ったノウハウを活かしながら上記のような環境下でのシームレスな連携を視野に入れ、 顧客の検証作業のサポートを行い、製造業が目指すスマートファクトリ化に向けて、進和とともに支援していくという。