固定またはスマホカメラとAIを用いて、製造設備を効率的に監視

人手不足が深刻化している。昨今、製造現場において、工場の安全稼働に不可欠な設備点検業務に人力――従来のアナログな仕組みを使っている場合は当該業務の担当者への負担が一層大きくなっているという。

シャープの子会社AIoTクラウドは、IoTプラットフォームを提供するソラコムとの連携により、工場設備の遠隔監視サービス市場に本格参入。AIとIoTの活用により工場設備点検業務の効率化を実現する、業界初だという固定カメラ・スマホカメラのハイブリッド利用に対応したSaaS型の「WIZIoT(ウィジオ)遠隔監視サービス」を2月1日より提供する。カメラによるメーター撮影・AI読取で巡回点検の業務負担を軽減する。

パトロール点検業務の時間短縮やヒューマンエラー低減に加え、固定カメラによる自動撮影が可能なプランおよびスマホカメラ活用(専用カメラ不要)プランの組み合わせにより、導入のしやすさと低コストを具現化する。2種のカメラのハイブリッド利用でも点検データの統合管理が可能となるので、管理業務を効率化できる。同サービスでは、工場設備等のメーター表示をカメラで撮影――、クラウドAIがその値を読み取り、結果を点検台帳に自動記録する。

目視による読み取りミスや、手書きによる記録ミスなどを削減し、再点検等の手戻りを抑止する。点検データはCSV形式で抽出できるので、報告書への活用も容易だ。いつでも、どこからでもWeb管理画面を確認でき、管理者の生産性向上につなげられる。「WIZIoT遠隔監視サービス」は、SaaS型なので読み取り対象(モニター表示・ランプ)の拡張など機能アップデートも容易。クラウドのAIが進化すれば、順次監視対象を拡大できるという。

同社は、多様な現場でITが十分に活用されていない現状に着目。各現場向けの同サービスの展開によるDX支援により、今後も働き方改革や省人化、コスト削減に貢献していく構えだ。