気象系IoTセンサーを学校教育現場で、各種産業や防災対策でも活用

昨今のいわゆる異常気象、激しい気候変動については、地球温暖化の影響が強く疑われている。そこで、気象をデータサイエンスする必要性が急速に高まっていて、事実一般社会においても、あらゆるモノをネットにつなげる"IoT"の仕組みで各種気象データを収集・集積して分析する動きが広がりつつある。

今年1月25日、ウェザーニューズは、山形市と「包括的な連携・協力に関する協定」を締結した。来年度より市内の学校に高性能気象IoTセンサーを試験的に設置する、両者は、熱中症対策や環境学習・教育の推進、防災などにおいて連携し、同市における教育環境及び市民サービスの向上を目指す。

①熱中症対策の推進に関すること、②環境学習・教育の推進に関すること、③防災及び各種産業における気象データの活用に関すること、④その他教育環境及び市民サービスの向上に関することを連携および協力事項とする。同協定により、熱中症対策の推進として、気温・湿度・風速などを1分毎に観測するIoTセンサー「ソラテナPro」の活用を進めていく。

設置後にスマホアプリ「ウェザーニュース」PC版ウェブサイトを通して、所要情報を入手できるようになる。学校の気温や湿度の観測データを基に算出された「暑さ指数」を教職員が確認し、児童生徒の熱中症対策に活かされる。その他、環境問題を考える上で必要なノウハウの共有や、防災対策や各種産業における気象データの活用など、包括的な連携事業の検討を進めていくという。

ソラテナProは観測された気温・湿度・風等の値をもとに「暑さ指数」を1分毎に自動算出し、危険レベルに達した場合にアプリのプッシュ通知でユーザーに知らせる。体育の授業や学校行事の実施に関する判断に活用される予定だ。今回の取り組みでは、同IoTセンサーの観測データ以外にも、72時間先までの天気予報や雨雲レーダーなど様々な気象コンテンツが活用される見込みだという。