強靱なサプライチェーンづくりに向けて、種々のリスクを見える化する

「自然災害・気候変動」「物流クライシス」「地政学リスク」「パンデミックに伴うロックダウン」など、企業はサプライチェーン危機に直面していて、あらゆる状況に備えた事業継続性の確保が喫緊の課題となっている。なかでも、自然災害発生時の業務停止による企業の損失額は増大傾向にあり――

平時の多面的な準備と、有事の柔軟かつ迅速な判断・対応に向けた取り組みの重要性が高まっているという。富士通と東京海上レジリエンス('23年11月設立発表PDF)、東京海上日動は、レジリエントなサプライチェーン(弾性を有する供給網)の構築を目指して協業し、サプライチェーンにおけるリスクを可視化するサービス「Fujitsu Supply Chain Risk Visualization Service(SCRV)」の提供を今月25日に開始する。

顧客のサプライチェーンの正確な把握とリスク評価が可能となる。同サービスにより、自然災害などの有事に備えたサプライチェーンの構築とリスク対策の立案、有事の迅速な影響把握と意思決定を支援する。物流の途絶を回避するための追加費用を補償する保険が組み込まれていて、より迅速な損害未然防止を後押しするともいう。

「サプライチェーンのリスク可視化・評価による有事に備えた対策立案の支援」「有事のアラート発報・タイムリーな状況把握」「関係者とのコミュニケーション効率化」「追加物流費用の補償」「システム基盤への先進的なテクノロジーの活用」を特長とする。同サービスの高度化に向けて、3社は、可視化するリスクの対象拡大や顧客の基盤システムとの連動など、機能拡充を実施していきながら、グローバル展開も検討していく。

「SCRV」の提供を通じて、顧客のさらなるレジリエントなサプライチェーンの構築を支援し、企業のサステナビリティ・トランスフォーメーションを加速させることで、持続可能な社会に貢献していくという。