国際空港直結型の展示場や周辺施設で顔認証スタンプラリー、決済も

デジタル技術を活用したオープンイノベーションフィールド。2030年に世の中での普及が見込まれる近未来の事業・サービスを先行して実用化することを目指すプロジェクトが推進されている。そこではしかし、来訪者が特定の目的施設にのみ立ち寄って帰る傾向があり――

消費増やリピート来訪につながりにくいといった課題が挙げられているという。パナソニックコネクトは、愛知県が推進する「あいちデジタルアイランドプロジェクト」の一環として、来年1月15日~3月15日に中部国際空港島および周辺地域の商業・観光施設等(約30カ所)で顔認証システムを活用した決済や施設入場、スタンプラリーの実証実験を実施する。

今回の実証実験では、手ぶらで周遊できる顔認証システムを活用して、来訪者の利便性と快適性を高めることで、満足度の向上やより多くの施設や名所等の認知度アップにつなげ、集客増や周遊性の実現を目標とする。将来的に、当該エリアにおける顔認証技術の普及を目指す。

世界最高水準の技術を応用した顔認証クラウドサービス「KPASクラウド」を活用し、事前に登録した顔情報による複数の商業・観光施設における決済や、3月13日~15日に愛知県国際展示場で開催予定の展示会「SMS」への入場などを検証する。さらに、住民や旅行者に向けて顔認証システムを使ったスタンプラリーを開催し、利用者の顔認証技術に対する理解や、施設・店舗の将来的な導入への理解促進を図る。

利用者は、事前に専用Webページよりスマホを用いて参加登録を行い、顔画像と、クレジットカード情報などの本人情報を登録――これにより、対象施設における会計時の顔認証決済(6カ所)や、スタンプラリーにおける顔認証によるスタンプ取得が可能になるという。同社は、当該エリアで共用利用できるスマートな顔認証インフラを提供し、快適性、利便性、満足度と周遊性の向上実現に貢献していく考えだ。