顧客情報を一元管理する金融機関がデータ駆動型の経営へ

金融機関を取り巻く環境が大きく変化している。そんな中、金融サービスや顧客ニーズの多様化等に対応するため、金融機関はデータドリブン経営への変革に取り組んでいる。その実現に向けて当社では、ユーザーとなる銀行の意見を組み込みながら、多種多様なデータの活用手段を検討してきたという。

NTTデータは金融機関のデータドリブン経営への変革を実現するデータ利活用基盤「Service Innovation Core®;」を来年度より提供する。京都銀行が24年5月、西日本シティ銀行が25年4月に利用を開始する。同基盤は、金融機関がグループ全体で顧客情報を一元管理すること、そして他システムとの柔軟な連携を可能にする。

スピード感のある事業展開や抜本的な業務効率化、革新的な新サービスの創出を通じて顧客ニーズに応え続けられるような銀行グループの変革を実現する。SICは、データ利活用のインフラ機能とデータ利活用の分析・人材育成における伴走支援サービスを組み合わせて提供することで、一気通貫のサービス提供を行う。次の主要4機能で構成されている。

①顧客情報の一元管理機能、②クラウド・データプラットフォーム(Snowflake)による柔軟なデータマネジメント機能、③トランザクション情報のリアルタイム連携機能、④AI分析基盤(オプション:DataRobot環境を共同利用型サービスとして提供予定。AWS国内環境での構築により、セキュリティー面を向上)およびデータ利活用の分析・人材育成における伴走支援サービス。

SICの導入を通じてサービス利用行間でコミュニティーを形成し、データを秘匿化したうえで、ビッグデータ分析の高度化を目指していく。同社は、銀行グループ全体でのデータドリブン経営への変革実現を支援していくとともに、獲得したノウハウや成功事例を他の金融機関へ展開し、金融業界におけるデータ利活用促進を支援していく構えだ。