ロボットや各種エッジデバイスの遠隔一元管理・制御用のSDK登場

人手不足が常態化している。そこに時間外労働上限規制いわゆる「2024年問題」が加わり、いっそう労働力不足が深刻化するだろう。日本では、配膳や施設清掃、オフィス警備などでロボットの活用が進み、それらの導入・運用において肝心なのは――

単一業務の効率化ではなく複数業務の一元管理による効率化であり、業務特性にあわせて人やセンサー、さらには自動化設備など他業務のエッジデバイスとの共存や協調を図るためのアプリ開発が不可欠だが、その実現には、デバイスごとの専用API開発を要するうえ、業務間のデータ流通の仕組みも必要であるため、現場での開発負担の増加やエンジニア確保が課題になっていたという。

OKIは、ロボットや各種センサー、カメラなどエッジデバイスを遠隔一元管理、運用、制御するアプリ開発に必要なツール一式をまとめた「ROMBOX®; SDK」を開発した。プログラム、API、サンプルコードなどをパッケージ化した同SDKと、リモートDXプラットフォーム技術「REMOWAY」('22年9月発表記事)の連携により、業務特性にあわせたエッジデバイスの一括管理と遠隔制御を実現するアプリを容易に開発できる。

同SDKによって、①現場に導入された多様なエッジデバイスのマルチ連携、②各エッジデバイスのステータスの一元的なスケジューラー管理、③エッジデバイスからのリアルタイム情報を活用したアクションプラン管理、④各分野のAI監視システムとの連携による、異常検知結果に応じた最適なアクションプラン選択などを達成するアプリケーションを開発し、REMOWAYと連携させることで――

顧客は現場業務へのロボットやエッジデバイスの導入をスムーズに進め、複数業務の一元管理による効率化を簡単に具現化できるという。Android OS版プロトタイプの提供を来月開始する同社は、共創パートナーとの運用検証を経た来年の商用化を目指している。