これから1、2年、CIOの最優先課題は生成AIを活かすことである

文章や画像、コンピュータプログラムなどを学習し、質問ないし指示に応じて、当該分野の新たなコンテンツを生成する。ジェネレーティブAIについて、それは単なるテクノロジでもビジネストレンドでもない。マシンは「人間の代わりに何かをする」ものではなく、マシンが「人間と共に何かをする」ものに変わりつつある。

マシンは人間のツールからチームメイトへと進化しつつあるのだ。2030年までに人間の80%はスマートロボットと日常的に関わるようになるだろう、とアナリスト兼フェローのデーブ・アロン氏がいう。Gartnerは13日、ジェネレーティブAI(生成AI)の台頭が人間とマシンの関係を大きく変化させているとの見解を発表した。

AIが全社的なイニシアティブになるにつれて、世界のCEOの51%が期待を寄せるCIO(同社調査より)と、ITエグゼクティブにとって重要な2つの領域が明らかになっている。同日より開催しているGartner IT Symposium/Xpoのオープニング基調講演において、「今後1~2年にCIOがAIの取り組みを主導するためには、『AIの活用機会を特定すること』と『AI-Readyになること』を最優先に注力すべきだ」とした。

現在の課題の1つは変化が非常に速く、きわめて複雑であることだと片山博之氏がいう。AIには、生産性にフォーカスする「エブリデイAI」と、創造性が焦点の「ゲーム・チェンジングAI」とがある。

エブリデイAIとゲーム・チェンジングAIの活用機会は、バックオフィス、フロントオフィス、新しいコア機能、プロダクト&サービスの計4領域にある。CIOは、経営幹部のAIガイドとして、これらの領域で生成AIを使用する機会とリスクを検証することによって、CEOや他のCレベル幹部がAIの複雑さを克服し、AIに関する目標を設定し、組織におけるAIの活用機会を特定できるよう支援可能とのことだ。