プロジェクト成果物のリテラシーをあげて共有・再利用可能に

ソフトウェア開発はプロジェクト規模の拡大や新技術等への対応がある。本体が一層高度化・複雑化する昨今、ニーズに合わせた迅速開発も求められる。そんなプロジェクトにて管理者は計画書・仕様書・報告書など膨大なドキュメントや成果物を短時日で確認する必要があるのに――

担当者ごとの表現の統一や過去の指摘が組織で共有されず、何度も同じ指摘を行うなどしている。品質向上に対する負荷低減が問題となっている。部門を跨いだプロジェクトやメンバーの変更なども発生する中、プロジェクト管理者にとって品質の確保や業務状況の可視化、効率向上は喫緊の課題だという。日立ソリューションズは、AIを活用して開発リスクを早期発見する「プロジェクト状況可視化システム」の最新版を今月12日に提供開始する。

プロジェクト文書の不備を高精度検出し、ソースコード解析結果と合わせ、プロジェクト全体の品質を診断してスコアリングしつつ品質や不具合発生の傾向、残存テスト項目などを日々レポートしていたところで今回、独自設定したルールに基づき、プロジェクト文書内の用語や文章の揺らぎ、不備を一括で検出する。設定ルールはプロジェクト間で共有・再利用可能。検出結果を機能や工程などカテゴリーごとにレポート生成する。

①設計成果物を自然言語処理AI診断とルール診断を組み合わせて自動で診断し、レビュー負荷を低減、②企業や部門内の独自ルールを基に、統一した基準でプロジェクト診断を実施することで、開発リスクを早期発見、③ナレッジを蓄積し活用することで、成果物の効率的な品質向上を支援といった特長を備えた。

最新版において、プロジェクト管理者や担当者はAI・ルール診断双方の利点を生かして、個人の経験やノウハウに依らず問題を早期に可視化。手戻りの防止や成果物の品質向上を実現するという。同社は、顧客のSX(サステナビリティトランスフォーメーション)に貢献していく構えだ。