Webでのイライラを映すマウスの動きを再生、CXの改善につなげる

デジタルチャネルについて、7割の企業が、収益の少なくとも40%に貢献していると回答。8割強は今後数カ月でその率が増加すると予測している。同チャネルの重要性が増しているにもかかわらず、質の低いデジタルエクスペリエンスにより、毎年8%の収益損失が生じているという。

米国本社のグローバルな調査結果およびXM instituteの推測を紹介している、クアルトリクスは5日、マウスの動きでイライラ感情を測定するDXA(デジタル体験分析)の提供を開始した。DXAは、Qualtrics AIを活用して消費者の行動を分析――顧客の体験を損ねている可能性が高いWebページ・部分を特定し、その部分のマウスの動きをリプレイ(セッション再生)できる。

エラークリック、レイジクリック(特定箇所を何度もクリック)、マウススラッシュ(マウスを速く激しく動かす)などから悪感情を捉える。同AIにて特定した問題を顧客セグメント別に分類したり、問題とブラウザ・デバイスタイプとの関係を知ったりできる。マスキング、GDPR要件を満たすデータ削除のセルフサービス機能、ユーザーの同意管理(同意後ブランドがセッションを記録する時期の選択)機能があり、プライバシ規制の遵守も可能だ。

DXAで得られるデータ、顧客プロファイルデータ:エクスペリエンスiD、サーベイで取得した感情データ、購買履歴のようなオペレーションデータを組み合わせ、単一ダッシュボードで顧客体験の傾向を容易に可視化できる。企業は、体験を大規模にパーソナライズし、各顧客のインサイトを得ると同時に、地域・業種等セグメントごとの新たなトレンドや市場機会の確認を行える。

オンラインユーザーの行動や感情が収益に与える影響を測れる。DXA利用企業はCX(顧客体験)の改善で迅速に行動でき、収益の損失を防ぎ、顧客満足度やコンバージョン率(転換率)、ロイヤルティを向上させられるという。