バックオフィス業務DX、働き方の柔軟化を8割が実感し――

各種業務や仕組みのデジタル転換(DX)が謳われている。日本で今夏行ったネット調査にて、経理・財務・会計・人事・労務・総務・法務関連業務いわゆるバックオフィス業務を担当する人たちの半数超が「ルーチン業務が多い」と回答し、「紙の資料を毎日使用」している姿が浮かび上がったという。

アドビは、バックオフィス業務に携わる会社員500名(経理・財務・会計250/人事・労務・総務・法務250)への「バックオフィス業務のデジタル化に関する調査」の結果を今月7日に発表した。上述のように紙を使用している業務は「見積書/請求書」が54.6%で最多、「領収書」と「打ち合わせ資料」もそれぞれ5割近く、全回答者の65.1%が紙書類のデジタル化(実践例)を希望している。

ここ数年間におけるテレワークの導入や法改正などによって、バックオフィス担当者の60.8%がデジタル化の進展を実感していることがわかった。そのうちデジタル化により働き方が柔軟になったと考える人たちは、「とても思う」と「どちらかというと思う」を合わせて約8割だった。日々の業務で、生成AIを利用している人は約2割。「人事・労務・総務・法務」での当該利用率は24.8%で、「経理・財務・会計」よりも7.2%高かった。

生成AIを理解している回答者は、これからのビジネスにおける最新テクノロジーの活用について、約6割が必要だと思うとした。生成AIを現に活用しているバックオフィス担当者は約2割だが、全体の約6割が最新テクノロジーを仕事に取り入れる必要性を感じていて、それら(アドビツール等)を活用した業務効率化への期待の高さが伺える。

バックオフィス担当者が新たなスキルを獲得する際の懸念点は「時間・お金・やる気の継続」。また、「会社にスキル取得のための支援制度がない」と回答した人も一定数いて、会社側の制度や体制も少なからず課題になっていることがわかったという。