約3万人が安全に業務利用する、社内"生成AI"環境の運用を開始

人間の指示を受けたAIが文章や画像を即座に作成する。画面越しの対話によってその成果物をいっそう磨くこともできる、「生成AI」はいま国際的に最もホットな話題であり、急激に進化している技術だ。仕事や暮らしを大きく変える可能性を秘めている。それを業務に積極的に活用し――

新しい価値の創出を加速させていくという。DNPは、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の一環として、国内外のグループ社員約3万人がイントラネット経由で生成AIを業務利用できる環境と体制を構築――日本マイクロソフト提供の「Azure OpenAI Service」ChatGPTを利用し、データを自社内に留め情報漏えいを防ぐ高セキュリティ環境にて、5月31日より当該仕組みの運用を行う。

技術・営業・企画・製造など、多彩な部門及び職種の社員が積極的かつ効率的に生成AIを活用できるよう、社員向け相談窓口の設置や社内勉強会の実施なども行っていく。従来、AIから得られる回答や提案の品質を向上させる「プロンプトエンジニアリング」や、生成AIを活用したサービスの可能性などがテーマの「社内研修」、アイデア・サービス創出のための「ハッカソン」などを実施していた。

それらを今後も継続していくという。DNPは、多様な強みを持った社員全員が新しい価値創出の源泉であると位置づけて、人的資本の強化に向けた「人への投資」を加速させている。専門的な強みを持ったIT・DX人材の強化にも注力している。生成AIについては、社内での利用から始め、その後は社外に向けた事業としても活用していくという。

注力事業領域の一つである「コンテンツ・XRコミュニケーション関連事業」など、多様な事業領域で生成AIの活用を促進する。最先端の生成AIを活かした同社独自の次世代コミュニケーション支援技術の開発などを通じて、生活者や企業・団体に新しい価値を提供していく構えだ。