30分先の雨量を高精度推測、ゲリラ豪雨の予測サービスはじまる

予測困難で局地的な大雨、いわゆるゲリラ豪雨が増加傾向にある。昨年8月に地方自治体と水害対策業務の有効性に関する実証実験を行うなど、課題解決にも取り組んできたという。

東芝デジタルソリューションズは、気象レーダから受信した観測データを高精度かつリアルタイムで解析する「気象データサービス」を提供する。その第1弾として、局地的大雨を高精度予測する「降雨予測サービス」の提供を5月29日に始めた。VILナウキャスト(参考:防災科研Web)ベースの独自解析手法によって観測データすなわち雨雲の成長過程を詳細に即時解析し、30分先の局地的大雨の兆候や雨量を高精度に予測する。

①突然発生する局地的大雨を事前に予測する。②対象は日本全国(国交省XRAINのカバー範囲):250m四方ごとに分割し、細かなエリアを予測するといった特長を備えた。公共気象レーダのデータを解析するので、顧客はレーダ装置等を維持・運用することなく、高度なデータ解析により生成される気象データを利用できる。

降雨予測サービスは、鉄道、道路、航空運輸、建設やエネルギー関連事業者、自治体、医療機関、気象会社への提供を想定していて、道路の冠水、河川の氾濫、土砂災害、地下や建物への浸水が発生する前に、各企業・団体が降雨情報を把握することで、信号制御や通行止め、交通機関の運行・運用判断、危険区域からの避難指示や誘導などに役立ててもらえる。

今後、雨・雪・あられ・ひょうなどのリアルタイム「粒子判別サービス」、近辺の風の強さを広範囲で検知する「突風探知サービス」を順次リリースし、「気象データサービス」のラインアップを強化していく予定だという。同社は"空"で「起きていること」と「起きること」を広範囲かつ細かいエリアで正確に把握、予測することで防災や減災に貢献する、様々な事業領域でのそれらの活用を通じて、平穏で豊かな生活の実現を目指していく構えだ。