気候にまつわるリスクを分析・評価する企業向けサービスを無償で試す

2022年4月、東証プライム市場に上場する企業は気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の開示が実質義務化された。以来、他にも、企業に起こりうるリスクを開示する取り組みが進んでいる。

世界の金融安定理事会(FSB)により設置されたTCFDの関連情報が環境省Webで開示され、JPXが環境に関する情報(TCFD開示)を公開しているなか――。気候変動対策を検討する企業にとって、将来的なリスクはもちろん、現在のリスク把握にもニーズがあることを確認したという。ウェザーニューズは今月25日、30年分の統計データから災害により顕在化する企業リスクを評価するサービス「Climate Risk Survey」の無償トライアルを開始した。

同社は2021年から企業の気候変動対策支援を目的に、気候変動の影響を分析するサービスを提供している(同年3月発表記事)。そして今回、上記新サービスでは、土砂災害、台風、浸水、地震の4つの要素について、企業の工場や物流倉庫、支店などの事業拠点を1kmメッシュの細かさで分析する。同社独自の評価手法により、4つの要素について1~5の5段階で危険度をスコアリングし、数字が大きいほどリスクが高いことを示す。

その他、過去の警報発表時間や台風の暴風域内に入った平均回数、震度5弱以上の地震に見舞われる確率、想定最大規模での浸水高について定量的に分析でき、詳細な分析や対策をとるべきリスクを把握することが可能となる。発生頻度についても分析しているので、顧客企業は優先的に検討すべき潜在的なリスクをしっかり確認できる。

「Climate Risk Survey」の無償トライアルの申し込みは、8月末まで受け付けている。気候変動対策や災害により顕在化する企業リスクの把握に関心がある企業の人やサステナビリティ・経営部門の人などは、この機会に是非ここから、問い合わせてほしいとのことだ。