世界でカーボンニュートラルが叫ばれる中、日本ではCO2排出量の約2割を運輸部門が占めていて、そのうち約4割が貨物車両からのものだ(国交省Web)。各種対策は業界のみならず地球規模での課題解決に大きく影響しているという。矢崎エナジーシステムとNEC通信システムは、物流領域の効率化とカーボンニュートラルの実現に向けて、戦略的パートナーシップ契約を締結し、新たなソリューション開発やサービス提供での協業を開始した。
前者は長年、トラックなど商用車向けデジタルタコグラフやドライブレコーダーのトップシェアメーカーとして、運輸業界の運行管理や動態管理、勤怠管理を通して運行や車両の可視化に挑戦してきた。一方、後者は、モビリティや産業DXを通じたソリューション事業を推進する中で、3Dセンサを活用した「NEC3次元積載量可視化ソフトウェア」の開発に挑戦しこれを実現した。
それぞれが持つ技術やサービスを連携させることで、今回、物流(貨物)の積載状況の実態を可視化・把握することから始め、最終的には効率化を実現するためのシステムやサービスの構築につなげたい――。本年度より、両社にて倉庫業界の市場に上記ソフトウェアの提供を進めていく。また2025年を目処に、矢崎製デジタルタコグラフと「NEC3次元積載量可視化ソフトウェア」の連動サービスの市場投入をめざしたい考えだという。
両社は5月24日~26日、パシフィコ横浜にて開催される「人とくるまのテクノロジー展2023YOKOHAMA」の矢崎総業出展ブースで同ソフトウェアを披露する予定だ。