レベル4社会実装に向け、OSSベースの自動運転技術を産学協同開発

今月1日、特定条件下で運転を完全に自動化する「レベル4」を許可する改正道路交通法が施行された。これにより、レベル4車両の公道走行が解禁された。加えて、経産省と国交省が2025年度までに全国40カ所で自動運転の実証実験を展開する目標を掲げていて――

今後、自動運転技術の本格的な実装が始まる見込みだという。埼玉工業大学アイサンテクノロジーは、自動運転技術の研究・開発において、協力関係を強化するために連携協定を締結した。自動運転の社会実装の推進に向けて、オープンソースソフトウェア(OSS)のAutowareをベースにした自動運転車両の開発や構築、および各種実証実験の参加において協力関係を強固にして、レベル4への対応に向けても連携していく。

前者は17年に深谷市の公道から自動運転を始め、マイクロバス、大型バスを開発し、21年度には1万km以上を自動運転で走破している(情報発信サイト)。一方後者は自動運転分野の研究開発を開始してから12年間以上、国内最高水準を誇る500超のプロジェクトで高精度3D地図データを提供。100超の実証フィールドで上記OSSを利用した車両を走行し続けている。他にも先進的な内容に取り組んでいる(ソリューション紹介サイト)。

全国各地の自治体における自動運転実験に数多く連携して参加してきた実績がある。両者は今回、①自動運転技術に関連した社会ニーズの掘り起こし、②社会ニーズに即した自動運転技術の開発及び環境整備、③「Autoware」を利用した技術開発、④次世代モビリティサービスとしての自動運転技術の社会実装に向けた技術検討、⑤自動運転技術の関連産業の振興、⑥その他、自動運転に関する活動で協力関係を展開していく。

上記連携協定に基づき、それぞれの強みを活かした連携により、社会ニーズに対応した自動運転技術の開発、バス車両開発および実証実験に積極的に取り組んでいく構えだ。